2024年1月ジャパンツアー、1番ホールの1打目を振りかぶった瞬間に『ブチっ』と音が聞こえ、経験した事のない痛みが富田を襲った。病院に行きMRIを撮り、大腿直筋・腸腰筋の肉離れと診断。歩くのもままならず、松葉杖を使う生活になりました。
2024年4月現在もまだラウンド出来る状況ではない富田に話を伺った。まず、フットゴルフを始めたきっかけや、チームに加入したきっかけは何だったのであろうか。
「たまたまフットゴルフの存在を知っていて、学生時代にサッカーをやっていたのもあり、地元の友人とやってみたいと思い始めたのがきっかけです。その後とある方に、友遊倶楽部を紹介してもらいました。その後すぐさまフットゴルフの虜になり、ツアー部門の加入を決意しました。」
「ツアー部門加入を決意したのは上手くなりたいと思ったのが1番のきっかけです。フットゴルフは自分と正面から向き合わなければいけないスポーツで、自分自身が成長したい。その中で結果にもこだわっていきたい。結果を残し、自身の価値を向上させ、地元である埼玉県秩父市でフットゴルフを普及させたい。と思いツアー部門に入りました。」と語る。
フットゴルフデビューからチーム加入、ツアーデビューまでとトントン拍子で問題なく進んでいた。
「2023年8月27日にジャパンツアーデビューをしました。1番ホールの1打目はとても緊張しましたが、その後は集中してプレーができていました。しかし、14番ホール1打目で攻めた結果、OBをしてしまい集中が切れてました。アンダーフィニッシュという目標をたてていましたが残念ながら達成できず、+3で大会を終えました。前半のプレー内容は納得のいく出来でしたが、後半は課題の多い結果でした。」
ツアーデビューには出来た点、出来なかった点がはっきりしていて今後の成長に期待を持っている様子だった。そして大きな怪我はデビューからわずか半年足らずに起きてしまう。
「2024年1月のジャパンツアーに向けた練習ラウンドを行い、ラウンド中に足の付け根に激しい痛みが襲いました。その後病院に行き、やれるだけのケアをしてジャパンツアーに臨みました。想定よりも負傷箇所が重傷だったようで、1番ホールの1打目を振りかぶった瞬間に『ブチっ』と音が聞こえ、経験した事のない痛みが… その後、利き足でのロングキックが蹴れませんでした。再度病院に行きMRIを撮り、大腿直筋・腸腰筋の肉離れと診断されました。歩くのもままならず、松葉杖を使う生活になりました。」
これからという時の大けが、モチベーションは下がっていてもおかしくはない。ただ、富田はこう語る。
「現在は日常生活に支障はなく、毎日リハビリに通っています。復帰時期はまだ定まっていませんが、徐々にボールも蹴れるようになってきています。年間通してフットゴルフをするためには、身体づくりをしっかりしないといけないと改めて感じるキッカケになりました。」
怪我で試合が出れない日々が続くもモチベーションをもってフットゴルフに向き合っている部分は、話を聞いていて安心した。
※試合後のチーム集合写真の一コマ
また、富田はプレー以外にも地元秩父市でフットゴルフを普及したいという並々ならない思いを持っていた。
「実は前に地元の飲食店の常連さんでフットゴルフをやってみたいと言ってくれた人を誘い、普及コンペを開催しました。好評で第2回を2024年の5月に計画しています。こういった機会を増やしていきたいと思っています。しかし、埼玉県には常設コースが無く、身近に感じてもらえる環境にないので、埼玉県内(特に県北地域)でフットゴルフができるゴルフ場を作りたいという夢を持っています。」
選手活動だけでなく、普及に関しても信念をもってフットゴルフに向き合っている。そんな富田に今後の展望を聞いてみた。
「まずは怪我をしっかり治し復帰する事。その後はジャパンツアー、地域リーグに参加し、今年はTOP10に入るのを目標にしています。将来日本代表になるという夢を叶えられるように努力していきます。家族が自慢できる父親になる事、フットゴルフを普及させる事、応援してくださる方の期待に応えられるよう直向きに努力していきます!」
怪我をしないに越したことはない。ただ、怪我をしてほかの人よりも気づくことがあるのかもしれない。それを前向きに捉え、復帰後に一皮も二皮も向けた富田のプレーに期待をしていきたい。